弁護団声明が出ました。

1/12高裁判決公判に対する弁護団の声明が出ましたのでご案内致します。

2018.1.12 声明(PDF版)← クリックでダウンロード


                                    声明

1 本日、禰屋町子さんに対する税理士法違反・法人税法違反幇助被告事件について、
広島高等裁判所岡山支部第1部(長井秀典裁判長)は、岡山地方裁判所の第一審判
決を破棄し、差し戻す判決を言い渡した。まずもって、本判決が不当な第一審の岡
山地方裁判所の判決(江見健一裁判長)を破棄したことを高く評価したい。

2 そもそも、本件は、不当にも第一審の岡山地方裁判所が、検察官に対して法人税
法違反幇助について木嶋査察官の作成した査察官報告書を鑑定書に準ずる書面とし
て提出することを慫慂したうえ、これに証拠能力を認め、有罪判決を言い渡した事
件である。

3 しかし、本判決は、第一審判決が木嶋査察官報告書を鑑定書に準ずる書面として
法人税法違反幇助の事実認定に用いたことについて、判決に影響を及ぼすことが明
らかな訴訟手続の法令違反があると断じた。

その理由として、

①本件の査察官報告書は税法上の特別の知識を用いて作成されたものではない、
②簿記会計の専門的知識に基づいて作成されたものでもない、
③一部の書面について法廷で作成の真正を証言した木嶋査察官と異なる者が作成して
おり証拠能力が認められないと判示した。

4 その上で、本判決は、第一審での検察官の立証が適切な争点整理を経ずに行われ
たものであることを厳しく指摘している。起訴直後から弁護団は綿密な争点整理に
よって争点を絞ったうえで審理するよう求めてきた。しかし、検察官も第一審岡山
地方裁判所も争点整理を行うことなく審理した結果、本判決が厳しく指摘したよう
な違法な判決にいたったものである。
本判決が差し戻し後の審理のあり方にまで立ち入って判断したことはいかに不当
で杜撰な審理が行われたかを如実に示すものである。

5 弁護団は、検察に対し、本判決を真摯に受け止め上告することのないよう厳重に
要求する。さらに、これ以上禰屋町子さんに不当な審理への応訴を強いることがな
いよう、直ちに公訴の取下げを求める。

6 闘いはまだ続く。これまでのご支援に感謝するとともに、引き続き、さらなるご
支援をお願いする次第である。

2018年1月12日
倉敷民商弾圧事件弁護団